前進のサポートと継続のサポートの判断基準を使ったアンプリトゥとプロフンディダの取り方を簡単に説明しました。
今回は、緊急時と三人目のサポートについて書いていこうと思います。
まずは、緊急時のサポートについて判断基準を書いていきます。
緊急時のサポートは、文字通り緊急的にボールを受けるサポートのことですが、
その判断基準は、数的同数、または数的不利の状況でボールホルダーに対してアプローチされている状況が緊急時です。
では、選手としては、まず何を認知していけば良いでしょうか?
それは、自分の状況が数的優位なのか、そうではないのかということ。
数的優位でも相手のアプローチは、何をしてきているのかで、安定時なのか緊急時なのかがわかります。
簡単に3対2のポゼッションの状態を認知して整理します。
この3対2を整理すると
2対1が2つある状況であることがわかり、それぞれのディフェンスが誰を担当しているかがわかります。
それぞれがボールホルダーとマッチアップを両方監視している状態。
この時は、相手のアプローチがかけられない状態ですので、安定時になり、ボールから離れてサポートしていきますね。
この状態で相手が真っすぐボールホルダーにアプローチして来るのであれば、
マッチアップの一人がフリーとなりそこがボールの出口となります。
これがサリーダデバロンの考え方です。
では、次です。
こうした3対2の状況でパスコースを切りながらアプローチをしてきた場合、
パスコースを切られた味方は、ボールに関与できなくなり、一時的に数的同数となります。
数的優位を同数にされ、2対2の状況を意図的に作られた状況です。
ここで使うのが、緊急時のサポートと3人目のサポートです。
まず、パスコースを切られている味方が、3人目のサポート役です。
つまり、パスコースを切られた時点で、自分が3人目のサポートだと判断しなければなりません。
そして、もう一人の味方が緊急時のサポート役です。
緊急時役の選手は、相手がパスコースを切って数的同数に持ち込んできていることを認知し、ボールホルダーにも自身にもアプローチがかかり、逃げ場がない緊急時であることを判断し、ボールを迎えに行きます。
3人目のサポート役は、緊急時役の選手に対してサポートしに行くことで、2対2の状況を回避します。
これが緊急時と3人目のサポートです。
実際の試合でもこうした判断基準で誰が3人目で誰が緊急時役なのかを個人個人がそれぞれ正確に判断する必要があります。
例えばこうした状況のアプローチをかけられた場合、
誰が3人目で誰が緊急時のサポートをすると良いでしょうか?
この間のU24スペイン戦でスペインは、日本の前線のプレスに対して、こうした緊急時の回避を何度も行いながら前進していましたね。
これらは、チーム戦術ではありません。
ただの個人戦術です。
しかし、共通認識を持つことで、チーム戦術が上手くいかなかった時に、こうした個人戦術で解決できます。