少し前までは、スペインサッカーを参考にパスを主体に前進しゴールを目指すサッカーをやっていましたが、数的優位や位置的優位が作れずうまく行ってませんでした。
サッカーでは、他にも質的優位、社会的優位があり、現在の日本サッカーでは、質的優位を前面に押し出しています。
質的優位の項目は、技術、フィジカル、メンタル、コンディションから構成されています。
技術で勘違いしてはいけないのは、技術の項目はテクニックと戦術であり、ボールを持った技術と持っていない技術が含まれていると言うこと。
さらにフィジカル面を大きく評価しています。
身長体重、コーディネーション能力、SAQ、ジャンプ。
日本のトレセン等は、概ねこれらの評価が大きいです。
さて、質的優位を前面に押し出したサッカーでどういうサッカーをしていくのか?
日本のサッカーとして何が合うのか?
というのは、考察していかなければなりません。
スペインサッカーのようなサッカーは、特に位置的優位や数的優位、共通したその国の判断基準がなければできません。ここでいうその国の判断基準とは、そのチームの戦術とかそういうことではなく、プレーモデルといわれるその国のサッカーで選手が共有している判断基準です。
日本には、まだ共通の判断基準がありません。
あるのかもしれませんが、私には理解できません(笑)
質的優位を前面に押し出して、どんなサッカーをしていくのかという課題は、早急に考察していくべきことです。
今後、質的優位を活かすサッカーを継続していくのであれば、
アジアでは、組織攻撃で質的優位を活かし、
世界では、ポジティブトランジションで質的優位を活かしていくべきだと感じております。
おそらくアジアでは、このままいっても質的優位を使ってポゼッションも取れますし、しばらくは大丈夫ではないかと思いますが、
世界相手となると、そもそも組織攻撃で質的優位が取りづらい状況になるので、ボールを支配されたりして、防戦一方となることがことが予想されます。というか、すでにそんな状態ですね。ということは、組織守備の構築が必須となります。
ただし、チームとしての守備戦術ではなく、個人での守備の解決能力です。
マーク、カバー、ペールムータなどの個人戦術やライン間のバランス、ラインのバランス、ビヒランシアなどの集団プレー戦術。
これらの判断基準を認知でき、チーム戦術で解決できないことを個人で解決できるように決断できる選手が必要となります。