Crecer FA

岡山県瀬戸内市で活動しているスペインメソッドサッカースクール

スペインをスカウティングしてみた。

コスタリカ戦でのスカウティング

今回、書きたいことが多すぎて・・・省略しても長くなり・・・

 

 

4-4-2の場合

ブラインドサイドに人数が足りなくなる時の注意すべきクロス

このシーンは、アルバに向き合うディフェンダーに対して、ペドリが前進のサポートをした場面です。

ペドリは左サイドにボールが出た時に、ビヒランシア オフェンシーバ(リスクマネジメント)と共に継続のサポートを行って、逆サイド相手サイドバックの裏を狙うプレーが良くあります。

また、この時のガビのポジショニングについても警戒する必要があります。

どちらを選択してもスペインの有利な展開になります。

これは、ラインが4枚の時に斜めのパスを入れられるとブラインドサイドの人数が足りなくなることを利用したプレーです。

 

さりげなくガビは前進のサポートを行っていますので、ここに速いパスが通っても面白かったと思います。

今回は、シンプルに右サイド(この時はオルモが入ってますね)の前進のデスマルケに合わせたクロスを選択していますが、このプレー自体はよく見ますが、脅威となります。

ペドリが出るか微妙ですが、ペドリじゃなくてもこうした狙いはあると思いますので要注意ですね。

 

組織攻撃の0トップ

まず、4-4-2での守備は、スペインの4-3-3に対して、ブスケツが浮きます

まずは、ここの理解が必要になります。

なので、そこを知っているとCBのどちらかで前進できる形を作ることができます。

 

こうして2トップの一人がブスケツをケアすると、片方のCBがフリーで受けることができるようになります。

スペインは、片方のサイドにボールを出して、相手にスライドさせることラインバランスを崩してきます

ラインのバランスが崩れたところへ、早くボールを動かして、スライドが間に合わないようにプレーしてきます

ガビは前進のサポートを結構とってきます。

で、スペインは、ここに速いパスをつける技術があります。

ブスケツのポジショニングもボールホルダーと相手との2対1で前進のサポートを取っています。

基本は、このポジショニングに対して斜めのパス、もしくはラインを2本突破する縦パスを入れてきます。

コスタリカボランチは、そのガビのポジショニングに対して、体の向きを取っているのでガビにボールを入れるのが難しそうですが、このディフェンスの体の向きは頂けないですね。

ボランチは、背後の確認をしてトップのアセンシオのパスコースも気にするべきポジションです。

 

このシーンはトップのアセンシオにボールが入ります。

スペインのガビとペドリに気を取られてラインの間のバランスが崩れるとそこを使われてしまいますね。

因みにこの場面でアセンシオに入るとガビは担当のマークに勝った状態になりますので、そこに1タッチで出されると危ないです。

 

アセンシオに通ったボールですが、ガビの担当マークは、しっかりと担当のガビを外さず、ついていっていますので、1タッチでは出なかったです。

こういう担当に対してのケアをしっかりすれば、しっかりと守れると思います。

 

で、この時のスペインの担当の状態は、ペドリが継続状態、アルバが継続状態ですね。

ここは、ファーストラインを超えていて前を向けるブスケツにボールを落とします。

 

余談ですが、ボールを落としたら、ブスケツ、アセンシオ、ガビが3オンライン状態になっていたので、アセンシオがスペースを作るデスマルケを相手のボランチ間に対してやっていたら、ガビにボールが通ったかもしれない場面でした。

もうガビの担当のマーカーは、体の向きも目線もボール見てますからね。

こういう油断は、本当にやばいので、ディフェンス時は、注意してほしい

特に日本は、担当のマークがいまいち曖昧になっているように見えて、誰が行くのか迷って出遅れるシーンを結構見ます。

 

アセンシオがブスケツにボールを落とした時に

アルバの担当マークが何故かペドリに食いついていて、アルバはアンプリトゥ(横距離)が取れる状態になっていました。

実はここアルバが、前進のサポートを取れる場面なんですよね。

ただサイドバックなので、ビヒランシア オフェンシーバ(リスクマネジメント)のため取っていないのだと思いますけど。

 

アルバは継続のサポートで受けたので、担当マークのアプローチが間に合っていそうですね。

こういう継続のサポートで受けてくれる時は、恐らくディフェンスは間に合いますので大丈夫と思いますが、継続のサポートは、基本的にラインのバランスを崩すことが目的となるので、ディフェンスが間に合うからとスライドがバラバラだとそこを突かれるので要注意です。

 

前進のサポートで受けると勝った状態にできたので、3対2にできた場面でした。

 

この後は左サイドのオルモにボールを出しますが1対1の勝負の場面に持っていかれました。

 

 

5-4-1での守備の場合

5-4-1の場合、後ろに比重があるから結構守りやすいのでは?と思うからもしれませんが、担当のマークが難しくなるので要注意です。

コスタリカは、途中から5-4-1に変更して対応します。

5枚の守備は、右から左までのスライドの幅が小さく、しっかりとピッチの横幅を守れるのが特徴です。

 

で、これの担当を整理するとこうなります。

なんでCBがインサイドハーフの担当になっているのかというと、スペインのインサイドハーフは、前進のサポートの位置取りをするので、ミドルラインを超えていて、担当がCBになってしまうんですよね。

で、これが結構曲者です。

インサイドハーフの担当は基本的にはミドルラインなんです。

でもそれだとミドルラインの人数が圧倒的に負けてしまう状態になります。

つまり、押し込まれてしまう。

5-4-1で行くなら、ペナルティ付近でボールを奪う。もしくは、はじき返すこと前提で考えなければなりません。

 

で、CBの2人に対しては1トップしか守備がいないので、サリーダデバロンから安定してゲームを作られます。

前進はさせない。はじき返す0-0狙いであれば、これでも良いのかな?と思います。

 

カバー役と書いていますが、基本的にはミドルラインの4枚の1人なので、この時だけ下がっているように見えますが、ラインに一応入っています。

トップがここでプレスをさぼると、痛い目にあいますので、ここは是非ともワンサイドカットしながらプレスに行ってほしいです。これやらないと前進されてミドルラインの守備が崩壊してしまいますので。

 

どういうことかというと

サリーダデバロンが前進するとミドルラインが数的不利になります。

そうするとコスタリカの右サイドハーフの守備がアプローチに行けない状態になりますし、右ボランチブスケツがいるので、アプローチに行けないという、ミドルラインでも安定時の状態になります。

そうすると、前進のサポートができますので、ラインを突破されてしまいます。

 

この時ペドリもラインの間に顔を出してきています。

そして、それを警戒してCBの1人がアンティシパシオン(先読み)して潰しに行きます。

先読みして動くと、ディフェンスって逆を突かれたときに立て直せないんですよね。

でも、先読みして動くしかないんですよ。

何故ならアプローチの距離が遠いから。

これが5-4-1の苦しいところですね。

 

で、案の定ここからペドリではなく、前進のサポートをしていた左サイドバックのアルバにボールが通ります。

CBが一人先読みして出ちゃったので、アセンシオのパスコースががら空き。

まぁCBは担当に対してしっかり行っているので、まだ許せますが、本来CBが出たらペルムータしないといけない選手が戻っていないのがヤバいですね。

これ実は、日本も良くあります。

担当マークが曖昧なので誰がどこに戻ったらいいかっていうのが、認知できていないんじゃないかと思います。

この辺はしっかりとやっていってほしいですね。

 

で、これまたアセンシオのポジショニングが担当よりもブラインドサイド側(青色で車線してる部分)なんですよね。絶妙ですね。

 

これやられると守備側の監視の仕方が変わります。

パスが通ると、担当の守備よりもゴール側でボールを受けるので、守備側はブラインドサイド側がペルムータしてアプローチに行かなければなりません。

でも、その選手(赤で丸してる選手)は、本来ガビの担当なんです。

これお決まりの流れです。
アルバからボールがアセンシオに出た瞬間のアセンシオの答えの優先順位は、①シュート→②ブラインドサイドへプレーですね。

逆サイドの選手たちが、プレーしていないコスタリカとボールが無くてもプレーしているスペインの選手との違いが如実に出たシーンですね。

ここでガビが担当マークに勝っているのもそうですが、ペルムータにも来ていないコスタリカは守備がもう間に合っていないです。

 

アセンシオ選手は、左利きなので距離も遠いしシュートは選択せずブラインドサイドへのプレーを選択しましたね。

これ右利きだったら2タッチ目でズドンと打たれたことでしょう。

これまたガビ選手の立ち位置もそうです。

ブラインドサイド側へのプレーができるところへ入って受けます。

 

5-4-1だと、こうしてスペインの担当マークの配置換えで、アプローチの距離が長くなり、守備が間に合わなくなり、前進されてしまう回数が増えるのではないかと思います。

 

結局何がベストか?

CrcerFA的には4-5-1がベスト

もう前進されるのは承知の上でスペインの中盤に仕事をさせない事。

中盤のカバーとペルムータがあれば、サイドからの攻撃も数的優位で守れるし、ボールが逆サイドに行ってもラインが5枚なのでスライドも間に合う。

担当も分かりやすい。

 

トップに対して2人で守りながらもサイドに出ればCBがカバーに行きやすい。

とりあえず、0点に抑えるプランを優先しつつ、攻撃の主軸はトランジションしかないです。

ですので、とにかくトップは足が速い選手が必要。

森保監督の構想通り。

前田選手と浅野選手しかいないでしょう。

 

 

スペインはターンオーバー

結局スペインは、勝ち点と得失点で有利なので、ターンオーバーするでしょうね。

だからこそ、チャンスもあるわけです。

特にペドリ、ガビ、ブスケツは一人は残す可能性はありますが、グループステージ突破後を考えると、是非とも休ませたい。

残すとしたらガビかな?

でもね。

両サイドも2試合連続スタメンでてるんですよね。

オルモとトーレス。是非下げてほしい。

ディフェンス陣のラポルト、ロドリ、アルバも連戦です。

是非変えてほしい。

そんな願いを考えていると、だんだん結構サブで来るんじゃなかろうかと思い始めました。

人間、信じたいものを信じるんですよね(笑)

 

GK シモン

RCB エリック・ガルシア

LCB パウ・トーレス

RSB アスピリクエタ

LSB アルバ(バルデ)

DMF ブスケツ

LCM ソレール(アンスファティ)

RCM コケ

LWG ピノ

RWG フェラン・トーレス→ウイリアム

CF モラタ

 

なんかサブばっかりになってしまった(;´・ω・)

でも、スペインはこれでもボールを保持しゲームを支配しようとすると思います。

たぶんボールがハイプレスでは取れない気がします。

ブスケツ辺りが疲れている気がしますけどね。

このメンバーだと外せないような気がします。

 

サイドバックのバルデは、ちょっと無謀な守備をするときがあるので、流石にアルバかなと。

左のインサイドハーフは、ソレールが良いとは思いますが、日本戦なので、アンスファティを期待しています(笑)

もはや願望ですね。

 

で、スペインは日本が4-5-1か5-4-1で来ると思っているはずなので、押し込む展開ならサイドからのクロスになりモラタをトップは選択すると思います。

 

そんなスペインのスタメンには?

GK権田

CB板倉

CB吉田

RSB富安

LSB長友

DMF田中

DMF守田

RSH堂安→伊藤

OMF鎌田

LSH久保→三苫

CF前田→浅野

 

あまり変わり映えはないですが。

久保選手はフィジカル的に難しそうな気がしていますが、それでも守備の役割とかしっかりしているので、長友選手とコミュニケーションとって良い連携取ってくれそうです。

長友選手は批判されている方が多いのですが、観てると気の利いた守備をしてくれるんです。背が小さいのが痛いですけどね。

 

まとめ

スペインがどの程度ターンオーバーしてくるのかというところ。

システムのかみ合わせ。

前半の日本の守備のボールの捕りどころ→前田の飛脚っぷり!

前半我慢の後半勝負の構図だと思うので、後半の勝負どころの日本のカウンター。

 

でしょうか。

 

これを早く出したかったのですが、書きたいことが多すぎて、いまいち内容がまとまらず。

省略しつつも、こんなに長くなってしまった。

頑張れ!!日本代表!!