今回の記事では、基本的なビルドアップの形を紹介していきたいと思います。
日本の言うビルドアップは、サリーダデバロンとフエゴディレクトを混ぜて、ディフェンスラインからの攻撃という捉え方だと感じています。
差別化していうと、今回のビルドアップはサリーダデバロンの事だと思ってください。
基本的な3つの形
- 4ライン前進型
- 4ライン継続型
- 3ライン型
の3つになります。
これらは、個人戦術の判断基準で判別でき、基本的にはグループおよび、個人それぞれで判断すべきこととなります。
4ラインは基本的な形となります。
ここで重要な大原則がディフェンスラインは相手より1人多くするということ。
つまり相手の1トップに対して2バックにするということです。
相手が2トップなら3バック必要になります。
4ライン前進型
4ライン前進型は、相手のファーストラインの3人が中央に絞り気味の場合に使います。
つまり、サイドバックにボールが入った時点で、相手ディフェンスのファーストラインに勝った状態(位置的優位)を作るのがこのビルドアップの肝になります。
4ライン継続型
4ライン継続型は、相手のファーストラインが3人でゾーンをバランスよく守っているときに使います。
相手のディフェンスがバランスよく守っているときは、ラインを超えた位置的優位が取れないため、継続側でボールを受けて、相手のラインバランスを崩す必要があります。
3ライン型
相手が2トップの場合に、中盤がサリーダデソナ(ゾーンを出る)してセンターバックに数的優位を作り、前進する形を作る。
Salida de balón(サリーダ デ バロン)
2場面4局面13のプレーシチュエーションの中の組織攻撃に属するサリーダデバロンについて書いていきます。
Salida de balón(サリーダ デ バロン)は、直訳すると「ボールの出口」となります。
このプレーシチュエーションの共通認識は、そのボールの出口を全員で認識することが大切です。
4ライン前進型の場合
このように数的優位の場所にボールを運び、個人戦術の2対1を利用し、サリーダデバロンの前進のサポートでの位置的優位から前進することで、安全にファーストラインを超えることができます。
他にもこのサリーダデバロンの共通認識があれば、例えディフェンスの個人戦術でワンサイドカットを行っても、緊急時のサポートと三人目のサポートで、サリーダデバロンにボールを運ぶことができます。
4ライン継続型の場合
相手ディフェンスのファーストラインがゾーンをバランスよく守っているので、この場合、位置的優位が取れません。
ですので、継続側で一度ボールを動かし、ラインのバランスが崩れるのを待ちます。
ラインが崩れたところにサリーダデバロンができます。
継続のサポートは、相手のラインバランスを崩す役割がありますので、それを理解し、チーム全体でどこのバランスが崩れ、サリーダデバロンがどこなのかを認知すれば、安全に前進することができます。
3ライン型も原理は同じです。