Crecer FA

岡山県瀬戸内市で活動しているスペインメソッドサッカースクール

子供が言う事を聞かない原因と「コミュニケーションの原則による相手に伝わりやすい話し方」

保護者、または先生、指導者の皆様の中に育児や育成の場面で、子供が言う事を聞いてくれない。生徒や選手が何回注意しても言う事を聞かない。等の悩みはないでしょうか?

この記事では、そうした悩みの原因は何なのか?どんな伝え方が良いのか?

メンタルマネジメントのコミュニケーションの原則から「子供への伝え方」「指導中の話し方」を解説していきます。

 

 

子供が言う事を聞かない原因と逆効果になる言葉

「この箱を開けてはいけません」と言われたら、開けたくなっちゃうのが人の心理というもの。

「押すなよ!押すなよ!絶対押すなよぉ!!!」

と言われると押してしまうのが、ダチョウ倶楽部です。

 

皆さんも「なんかわかるわー」と妙に納得してしまうあるあるな心理状況ですよね。

このように言われたことと逆のことをしてしまいたくなるのは、実は、メンタルマネジメントの精神活動にある下意識が関係してきます。

 

下意識とは

下意識とは、善悪の区別をすることなく、イメージしたものを実行しようとする本能行動のことです。

例えて書くと、ピアノの奏者が、初見の楽譜を見て弾くことを意識すると、言語化することもなく右手と左手が自動的に演奏し表現してくれます。

この優れた下意識は、スポーツ選手や芸術家など、練習すればする程上達し、複数のことをこなせるようになり、一つ一つ意識することなくイメージしたものを一式で表現してくれます。

そんな下意識には、少々困った性質があります。

それは、善悪の区別がつかない

ということです。

 

否定言葉が原因

善悪の区別がつかない下意識は、否定言葉に弱いです。

日本は、その否定言葉がとても多い国でもあります。

例えば、学校の廊下を走っている子供に注意を促すときにどんな言葉をかけますか?

 

おそらく

「走ったらダメだよ」

みたいな言葉を投げかけることが多いと思います。

実は、否定言葉での伝え方が原因で、人は伝えた事と逆の行動になってしまってしまうのです。

では、「走ったらダメだよ」の否定言葉は、人の脳にどんな影響を及ぼしているのでしょうか?

 

精神活動と心理活動のタイムラグ

「走るな」と言われると、人は脳に走るイメージをインプットします。

脳活動において否定言葉はインプットできません

結論を簡単に言うと、走るイメージは最短距離でインプットされますが、否定言葉は、遠回りしながらインプットされます。

どういう事かというと、否定言葉は、言語として処理され海馬、前頭葉を経由し、解決行動へと移ります。

心理活動(理性、感情、意志、情、知識等)が善悪や優先順位を判断し行動を制御します。

この時は、走ることを拒否する判断をします。

 

つまり、この心理活動での制御は、その性質上処理に時間がかかり、イメージしたことと否定にタイムラグが発生しているということです。

 

脳が走ることをイメージすることで下意識は、それを実行しようとします。

それが走ってはいけない廊下だとしても走ることを表現しようとするのです。

 

心理活動での制御が上手くできない子供は、否定がインプットできないので

「走って」

と言われているのと一緒なのです。

 

否定言葉のストレス

「この箱を開けてはいけない。」

こう言われると、脳には箱を開けるイメージが入ります。

そうすると精神活動の下意識は、箱を開けようとするんです。

でも、否定言葉が遅れて認知され脳が理解します。

心理活動が制御してそれをさせないようにします。

 

開けたいけど、我慢する。

開けたい。

・・・我慢。

開けたい。

・・・・・・我慢。

 

これが長時間続くと、葛藤によるストレスで心理活動で制御ができなくなり・・・

「箱、開けちゃいました。」

て、なります。

 

「押すなよ!押すなよ!絶対押すなよぉ!!!」

って3回も念を押されてしまうと、そりゃー肥後さん寺門さんもすぐ押しちゃうよね。

だって、「絶対押せ!!」って3回も念を押されたのと同じですから。

 

否定言葉は、少なからず精神と心理の葛藤を引き起こして、ストレスを感じてしまいます。

子供は特に否定言葉の処理が拙いので、否定言葉で話されると、どうしてもやるなと言われたことをやってしまうのです。

 

下意識と心理活動の葛藤を解決するコミュニケーションの原則

下意識は走りたいのに、心理面が拒否制御している。

というのは、少なからず精神と心理にストレスを与えることになります。

また、否定言葉で心理面が上手く制御できない場合は、下意識が優先されて、注意したにもかかわらず、その子供は、やるなと注意されたことをやってしまうこともあります。

言葉の解釈をひねってしまえば、走らなければいいならスキップしようとする子供もいるでしょう。

でも、それを促しているのは、伝える側である可能性があります。

僕たち親や先生、指導者の言葉がそうさせているということを知っておくべきです。

 

子供の下意識を正しく導く伝え方

どうしたら正常な行動に導けるのか?ということですが、

コミュニケーションの原則では、

「自分が何を言うかではなく、その言葉で相手がどんなイメージをするか。」

を大切にしています。

その中で特に「肯定文で伝える」ということが重要になります。

 

廊下を走っている子供に歩いて欲しいなら

「廊下は歩いてね」

と、子供の脳に廊下を歩くというイメージをつくります。

 

そうすることで、下意識はイメージした「歩く」という行動を実行しようとします。

心理活動もその行動の善悪等の判断で制御する必要がないので、行動自体がスムーズになりストレスもなくなります。

大人や指導者の言葉の伝え方一つで、大きく違うことが分かります。

 

まとめ


僕たち大人は、育児や育成をする時に、どうしても子供のやっている行動を見て、「それはダメ」。とやっている行動を否定しまいがちです。

子供の悪い行動を正しく導く必要がある場面に遭遇した時は、少し立ち止まって正しい行動とは何か?を考えてから、肯定言葉で伝えるように意識していきましょう。

  • その言葉で相手は、どんなイメージを持つのか?
  • どんな言葉を伝えれば、相手が正しいイメージを持つのか?

伝える力は、その工夫一つで向上していきます。

 

指導者の伝え方で選手に違いが出る

指導者としては、コミュニケーションの取り方を工夫し、選手たちがイメージして実行する下意識と心理活動を円滑にすることで、より良いパフォーマンスを発揮することにも繋げることができます。

もちろん選手同士のコミュニケーションも肯定文に改善していくことで、よりよい環境、ポジティブなメンタルになり、チームとして個人としてパフォーマンスが上がっていくことにつながります。

 

 

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